貴乃花親方の「シン・相撲」、はたして成功する?
どうも、浅井です。
昨年12月6日に、浅井はこんなブログを書いてるんですよ。
「孤高の貴乃花親方、『新日本大相撲』を立ち上げちゃったりして」と軽いノリだったんですがね。
そしたら、なんと!
ライブドアニュースに「貴乃花親方が新たな相撲団体を設立か」の記事が。
貴乃花親方が新たな相撲団体を設立か 講談社編集長「断言します」 - ライブドアニュース
それによると、テレビ放送で「講談社編集長・藤谷英志氏が、貴乃花親方の独立を断言した」とのこと。
しかも、藤谷氏が考えた新団体名は「シン・相撲」。
これまた浅井が書いた「新日本大相撲」と近い。ニアピンじゃないですか!
浅井は予言者か!?
それはともかく、記事によると藤谷氏は「ネットテレビと提携し、NHKの『大相撲』と対抗した相撲中継を放送するだろう」と力説しているようです。
やたら憶測ばかりが多い記事なんですが、もし貴乃花親方が本当に「シン・相撲」を立ち上げたとして、はたして成功するのでしょうか。
ちょっと考えてみました。
ヒマなんでね。
まずネットテレビですが、念頭にあるのはAbemaTVのことでしょう。
将棋の藤井聡太四段の「炎の7番勝負」や「亀田興毅に買ったら1000万円」、さらには元スマップの3人による72時間生放送などで飛ぶ鳥を落とす勢いに見えます。
昨年末には朝青龍まで土俵に引っ張り出しました。
企画力・実行力は抜群です。
勢いに乗って、「シン・相撲」もぶち込もうというわけですね。
ここで問題なのは、相撲ファンにはお年寄りが多いということです。
最近は「相撲女子」も増えているようですが、やっぱり基盤となるファン層はおじいちゃん、おばあちゃんたちでしょう。
AbemaTVを見るにはネットにつなぐ端末が必要です。
昨年のスマホ普及率を調べると、10代、20代は9割を超えていますが、60代になると55%へガクンと落ちています。
70代、80代はもっと少ないでしょう。
しかもお年寄りにスマホでの視聴はきつい。もっと大きな画面が必要です。
iPadを持ってポケモンGOをやってるお年寄りもいますからね。
一番いいのはテレビ画面につなぐことですが、そんな技術を高齢者に求めるのは酷でしょう。
やっぱり、テレビのボタンをポチっと押してNHKを見るのが簡単でいいんですよ。
NHKって強力なんです。
どれだけのファンをネットテレビに引き込めるか、難しいところです。
新団体の頼みの綱は「貴乃花人気」になります。
若貴ブームを懐かしがる相撲ファンは今でもたくさんいるでしょうね。
サラブレッドの家系に生まれ、幼いころから土俵に打ち込んだ人生。
武蔵丸を上手投げで転がした、あの鬼の形相。
小泉首相が「感動した!」と絶叫した奇跡の優勝。
今回の騒動でも貴乃花親方を擁護する人たちは多いと思います。
だけどね。
その人たちって、「貴乃花ファン」であって、ほとんどは貴ノ岩ファンや貴景勝ファンじゃないんですよね。
知ってますか、貴景勝?
貴ノ岩の顔と名前を暴力事件前から知ってた人ってどのくらいいます?
みんなが知ってるのは白鵬や日馬富士、稀勢の里であって、貴乃花部屋の力士たちじゃないんですよ。
新団体を立ち上げても貴乃花親方が相撲を取るわけにはいきません。
いや、取ってもいいけど。
そしたら人気が出るな。
ガチンコでお願いしますね。
そうじゃなかった場合、いくつかの部屋の力士が賛同してついていったとしても、スター不在では厳しいでしょうね。
格闘技の団体が分裂したときに必ずファンの間で起きる議論があります。
「本当は誰が一番強いの?」
これです。
飲み屋で必ず議論になるやつです。
プロレスも全日と新日で分かれましたよね。
この議論に応えるため、ボクシングでは統一王者戦が企画されたりします。
貴乃花親方はモンゴル勢を敵に回したので、横綱の白鵬や鶴竜らが新団体に参加しないことは確実でしょう。
ところが、近年の大相撲界をみると実績も実力も誰がどう見てもモンゴル勢がはるかに上です。
だって一昨年に琴奨菊が優勝したとき、日本出身の力士としては10年ぶりだったんだから。
稀勢の里が横綱になったときも「日本人だから下駄を履かせたのでは」と議論になりましたよね。
モンゴル勢が入らないとなると、新団体はトップ力士たちを欠いた二流の集団になります。
優勝しても「白鵬も日馬富士も鶴竜もいない団体だからね」と言われるでしょう。
これ、観たいですかね。
それ以上に、「自分よりも強いヤツをやっつけて、この世で一番になりたい」というのが格闘家の本能ですよ。
力士たち、二流の集団に入りたいですかね。そこでトップになって意味ありますかね。
というわけで、貴乃花親方の「シン・相撲」は先行き厳しいのではないかと勝手に予想します。
新団体なんて立ち上げないと思うんだけどね。
では、また!