箱根駅伝が絶大な人気を保ち続けている理由とは
どうも、浅井です。
やってきました。お正月の一大イベント、箱根駅伝。
大好きな人、多いですよね~。
筋書きのない長編ドラマですからね。
これだけ多くの走者がいれば、不調のランナーが必ず一人か二人は出てきます。
その彼がフラフラになり、おなかを押さえ、苦しげな表情を浮かべながら、なんとかたすきをつなごうと足を前に運ぶ。
中継地点では、腕時計に目をやり、足踏みしながら待ち受ける後続のランナー。
ところが、時間制限に間に合わない。
到着しても仲間の姿は見えない。
地面に突っ伏して号泣する。
肩を抱きかかえ、引きずるように連れて行くチームメート・・・。
画になりますねえ。
このように必死になって仲間にたすきをつなごうとする熱い思いが、集団意識の強い日本人の心をくすぐるんですね。
涙を誘います。
だから、こうした「仲間内」の行事にアフリカからの留学生が入ってきてゴボウ抜きばかりされちゃうと困るんですよ。
汗と涙と感動のドラマが、ドライなスポーツになっちゃいますからね。
そういうわけで、留学生の出走は1人だけに制限されています。
箱根駅伝って、世界から速いランナーが参加してもらっては困る大会なんですね。
話は変わりますが、90年代くらいまで、正月シーズンの人気スポーツといえばラグビーでした。
秩父宮や国立競技場が満席になり、着物で観戦する女の子の姿がよくテレビに映っていましたねえ。
でも、ラグビーのワールドカップが始まり、日本代表が100点差くらいつけられる惨敗を繰り返すことになって一気に人気が低下してしまいました。
国内で感動ドラマを演じているうちはいいのですが、世界に出て実力差があからさまになってしまうと、あの熱狂は何だったんだって正気に返っちゃう。
実は低レベルの争いだったんだという現実を知ってしまうと、しらけてしまうんですよね。
箱根駅伝も同じです。
冷静に陸上の記録を比べてみると、マラソンの世界記録は2時間2分台なのに対し、日本記録は6分台。
男子100メートルで桐生祥秀選手が日本人初の9秒台を出したのは、世界から49年も遅れてのことでした。
もうね、絶対的な能力が違いすぎます。
もし箱根から留学生枠が撤廃されてしまうと、スピードが段違いのアフリカ人ランナーに日本の学生たちが置き去りにされるだけのシーンが延々とテレビに映ることになります。
「山の神」もアフリカ人ランナーだらけになっちゃいますね。
「キリマンジャロで鍛えた脚力、箱根で発揮!」みたいに。
ただ、駅伝のいいところは基本的に日本国内だけの競技であることです。世界と戦う必要はありません。
よかった、よかった。
これからも国内限定の自己完結型ドラマであり続けるのが、駅伝の人気を保つ唯一の方法でしょう。
さあ、明日も感動ドラマを楽しみにしようっと。
では、また!
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