右往左往…浅井四郎の日記

セミリタイアを目指す40代会社員の日記です。仕事や資産形成、趣味などあれこれ考えます。

「子なし世帯への増税」と「子ども手当の支給」、実質的には同じじゃないの?

どうも、浅井です。

四文字熟語の定番に「〇肉〇食」がありますよね。

〇に当てはまる漢字を書きなさい、という問題。

必ず「焼肉定食」と答えるやつがいる、国語問題あるあるです。

「朝〇暮〇」も出てきますね。〇に漢数字を入れる問題。

国語のテスト以外では使っているのをほとんど見たことがないけど。

「朝三暮四」が正解で、「目先の違いに気をとられて、実際は同じであるのに気がつかないこと」(デジタル大辞泉)の意味です。

中国の故事からきた熟語ですね。飼っている猿にえさを与える際に、「朝に三つ、暮れに四つあげる」と提案したら少ないと怒ったので、「朝に四つ、暮れに三つ」に変更したら、喜んで受け入れたという話です。

おサルさん、西遊記や桃太郎では活躍するけど、案外おバカだったんですね~。

 

ところで、「子どもなし世帯は年収800万円超で増税案」という報道が出ています。

これに対して「差別だ」「子供がほしくても出来ない夫婦はいる」「子ども産まないとお金取られるってなに?」などと批判的な意見が集まっているようです。

これね。

まさに朝三暮四が当てはまると思うんですよ。

批判している人たちも、「少子化対策のため児童手当を手厚くする」とか「子育て世帯への補助を拡充する」といった政策に対して文句を言うことはないですよね。「児童手当の支給は差別だ」なんて反対する人たちの声は聞いたことがありません。

でも、よくよく考えると同じことじゃないですかね。

つまり、政府はこうすればよかったんですよ。

  • 子ども有り世帯も子どもなし世帯も一律に増税する。
  • 子どもがいる世帯には少子化対策として子育て手当を拡充して支給する。

この二つを担当省庁も発表時期も別々にして、まったく別個の政策のように知らせる。そして、増税額と子育て手当の支給額をしれっと同額にしてしまう。

そうすると、批判の声があがらないまま実質的に「子どもなし世帯だけ増税」が実現するわけですね。

実際には「年収800万円超」の世帯だけに手当を支給するのが難しいのですが、年収の制限がなければ十分に成り立ちそうです。

税金の総和は変わらないので、一部の人に補助金が支給されれば、残りの人たちはそのぶん割を食って損するはずなんです。

だけど、増税で取られることには反発するのに、ほかの人に与えられる分にはわりと穏やかでいられる。

人間の心理って面白いですね。

ノーベル賞を受賞した経済行動学は「人間は必ずしも合理的に行動しない」ことに着目した学問ですが、今後はこうした人間心理を科学的に分析した政策が必要になってくるのかもしれません。

 

それはそれとして、子どもがいる、いないで税金などの負担額に強弱をつけるべきなのかどうか。

浅井は子どもなし世帯は負担を増やすのが公平だと考えます。

だれもがいずれ歳をとり、現役世代に支えてもらう側に回ります。働いて税金を納め、年金を負担し、社会資本を構築するのは現役世代。高齢者はその恩恵にあずかって生きていくことになります。

ただ、将来の社会を支えてくれるその現役世代を育てるのには莫大なお金と労力が必要なんですよ。

金銭面だけを考えても、子供一人をちゃんと教育し、社会で通用する人間として育て上げるには数千万円かかります。その結果、ようやく社会の人的資本ができるんです。

で、現役世代を育成するために数千万円の費用を負担した人も、まったく負担していない人も、高齢者になると同じように支えてもらうんですね。

それを考えたとき、子育ての負担をせずに恩恵だけを受ける人はただ乗りのフリーライダーと言えるのではないでしょうか。

もちろん、子どもが欲しくてできない人もいるし、自らの選択で作らない人もいる。それをとやかく言うのは間違いです。

でも、恩恵を受けるのであれば、人的資本の整備にかかった費用を、支払った人と同じように負担するのは公平なことだと思います。

そうしないと、本当に「子育ては損」になっちゃいますよ。

経済面でも子育てしやすい環境が整うといいなと思いますね。

では、また!

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